充電式ニッケル水素・ニッカドバッテリーについてのご注意
☆このページについて
 最近、RCホビーを取り巻く環境が大きく変わりました。非常とも言えるバッテリー性能の向上、充電器の耐久性向上などです。こういったページを作成せざるを得なくなった事について非常に心苦しく感じておりますが、以下の文面をお読みになって十分に理解の上でご使用下さい。
☆バッテリー破損について
 多くの破損が不適切な充電・衝撃・ハンダ付けなどによって起こるため、原則としてバッテリー製品の保障は致しません。配送時の破損の場合はご連絡下さい。
・どのように使われれば安全であるかを決定するのはユーザーの責任です。バッテリーの使用によって起こるいかなる対人・対物事故・損害・破損について当社は一切の責任を負いません。
☆ニッケル水素バッテリー
・ForceMax・Intellectなどの高電圧・高容量バッテリーは、ニッカドバッテリーと比べると内部抵抗が低く高性能ですが耐久性は劣ります。また、急速充放電(走行・飛行含む)を行うとバッテリー製造業者の定める仕様を遥かに超えるため、使用方法により液漏れや破裂の危険があります。よって急速充電・急速放電が常識のRCホビーで通常通り使用していても、バッテリーの損傷や液漏れ・破裂が起こりうるとご理解下さい。使用ガイドラインを示しますが、表記通りの使用方法で性能保障や損傷時保障をするものではありません。RCホビーにてバッテリーを使う多くのユーザー自身が、バッテリーの仕様を過度に超えるばかりか危険な領域で使用しているとの認識を持ち取り扱いに十分注意して楽しいラジコンライフをお送り下さい。
・充電は充電器との組み合わせによっては仕様限界を超える場合があります。当社が定める使用方法の逸脱、バッテリー仕様に対応していない充電器の使用、過度な走行・飛行をされた場合、損傷や液漏れ・破裂が起こる可能性があります。
・バッテリー使用時の過度な放電(走行・飛行含む)はバッテリー寿命を縮める他、異常発熱によってシュリンクが破損ショートして発火、液漏れ・破裂の危険性があります。
☆充電器に関して
 当社が取り扱うForceMax・Intellectバッテリーの推奨デルタピーク値は7.2Vバッテリーで10mmVです。30mmVを超えるデルタピーク値にした場合、損傷や液漏れ・破裂の可能性が高まります。充電器のデルタピーク値がわからない場合は充電器メーカーにお問い合わせ下さい。充電時にバッテリーの端子電圧が9.6V(7.2Vバッテリーの場合)以上になると損傷や液漏れ・破裂の可能性が高まります。
万が一の場合の対処方法 (2007.12.27追記)
充電中に「プシュ」などの
異常音がしたら
充電中の場合は直ちに充電を中止して下さい。
プシュなどの異常音はセル内部の圧力が異常上昇し安全弁が作動した音ですが、充電を中止しても化学反応はすぐに収まらず内部圧力が上昇し続けます。破裂の危険がありますので、近くから離れて下さい。但し監視は続けて下さい。20分程度経過し異常音や過熱が無くなったら、化学反応が収まっています。ショートなどしないように気をつけて廃棄して下さい。
セルの缶が開いて
しまったら
充電中の場合は直ちに充電を中止して下さい。
過充電などにより缶が開いてしまった場合は、発火の可能性があります。破裂や火傷に注意しながら、即座に水中に投入して下さい。投入当初はガスの噴出によりたくさんの気泡が出ますが徐々に化学反応が収まります。完全に気泡が出なくなったら廃棄して下さい。

2007.12.11現在
この情報はバッテリーの状況によって更新されますので、常に最新の情報を元に管理して下さい。

使用ガイドライン
1.購入時の注意

購入後すぐにテスターを用いてバッテリーの電圧を測定して下さい(必ずシャンテを付ける前に行って下さい)。品質管理を行っておりますが、製造から長期間経ってる時がありバッテリーが弱っている場合があります。
■特記(ForceMax4600,4300R,4300,3900,3300,IB4600,IB4200 バラセル)
必ずシャンテを付ける前に行って下さい。単セル1.0V以上の電圧がある場合は正常です。0.5V以上1.0V未満の場合は単セル充電器にて充電して頂くか、弊社までご連絡下さい。0.5V未満の場合は弊社までご連絡下さい。
■特記(上記以外のパックバッテリー)
単セルあたり1.0V以上(7.2Vパックバッテリーで6V)の電圧がある場合は正常です。単セルあたり1.0V未満の場合は弊社までご連絡下さい。
2.バッテリーシャンテの取付(ForceMax4600,4300R,4300,3900,3300,IB4600,IB4200 バラセル)
 上記以外のパックバッテリーはこの項目を飛ばして下さい。

48W以上のセラミックハンダゴテや大パワーハンダゴテをご使用下さい。パワーのないハンダゴテを使用するとバッテリー内部まで加熱する事になりバッテリーが損傷します。また、屋外でのはんだ付けも気温や風によってハンダゴテのパワーを奪いますので避けて下さい。シャンテを取り付ける場合はペーストを併用し素早く行って下さい。はんだ付けの際に長時間加熱するとバッテリーが破損しますし、シャンテがシュリンクと接触するとシュリンクを溶かしショートします。このようにはんだ付けは十分な注意と経験が必要ですので、必ず発火・液漏れ・破裂・火傷の危険を考慮して行って下さい。

3.電圧チェック(ForceMax4600,4300R,4300,3900,3300,IB4600,IB4200 バラセル)
 上記以外のパックバッテリーはこの項目を飛ばして下さい。

はんだ付けが完了したら各セルの電圧を計測して下さい。はんだ付け前の電圧と比べて極端に電圧降下している場合や、単セルあたり1.0V未満の場合ははんだ付けによってバッテリーが損傷していますので使用せず破棄して下さい。
4.使用前の予備充放電

2A以下の充放電電流で2回ほど充放電を行って下さい(バッテリーの性能を高めるため必要です)。バッテリー内部の化学物質を活性化させます。予備充放電を行わずに過度な充放電を行うと、損傷や液漏れ・破裂の可能性が高まります。充電時のデルタピーク値、放電時のカット電圧は充電・放電の項目をお読み下さい。

5.保管用充電と保管

推奨充電電流
FM4600,IB4600 -> 4.6A以下
FM4300R,4300 -> 4.3A以下
IB4200 -> 4.2A以下
FM3900 -> 3.9A以下
FM3300 -> 3.3A以下
FM2400 -> 2.4A以下
FM1700 -> 1.7A以下
使用後(放電後)温度が下がってからすぐに1C以下で充電して下さい。この時、充電容量は表記容量の50%以下に留めて下さい。
■特記(FM3900,3300,2400,1700パックバッテリー)
このバッテリーはバッテリーメンテナンス頻度を抑えたバッテリーですので、3ヶ月程度は放置が可能です。万が一電圧が下がった場合でも2A以下の電流で充電すれば使用可能になります。但し、念のため1ヶ月に1度は電圧チェックをし電圧が下がっている場合は保管用充電をする事をお勧めします。
■特記(上記以外のバラセル及びパックバッテリー)
このバッテリーはレースのために製造された超高性能バッテリーです。保管方法を誤ると、容量が極端に減少・液漏れ・使用不能になります。時々電圧を測り6V(7.2Vバッテリー)以上の電圧を維持して下さい。

6.使用前の放電

バッテリーの劣化・損傷を防ぐために使用直前に放電して下さい。放電電流は10A以下、カット電圧は単セルあたり1.0V以上(7.2Vバッテリーで6V))を守って下さい。
7.充電時の注意

推奨充電電流
FM4600,IB4600 -> 4.6A以下
FM4300R,4300 -> 4.3A以下
IB4200 -> 4.2A以下
FM3900 -> 3.9A以下
FM3300 -> 3.3A以下
FM2400 -> 2.4A以下
FM1700 -> 1.7A以下
バッテリー容量値の電流で充電(1C)する場合は1.1時間が充電完了の目安になります(FM4300 : 4.3A)。バッテリー容量値の1/10の電流で充電する場合は15時間が目安になります(FM4300 : 430mA)。 いずれの場合もバッテリー温度が50℃を超えないように注意して下さい。急速充電の場合は1Cまでの電流値でデルタピーク30mmV(7.2Vバッテリー)以内に設定して下さい。また、温度は40℃以内に、端子電圧が9.6V(7.2Vバッテリー)を超えないようにご注意下さい。
注意:
☆液漏れ・破裂の危険がありますので充電中はその場を離れないで下さい。
☆発火・液漏れ・破裂・火傷の危険を考慮して燃えるものの近くで充電を行わないで下さい。
☆異常を感じた場合はすぐに充電を中止して下さい。
☆一部のセルのみ温度上昇している場合はセルバランスが崩れていて過充電の可能性がありますのですぐに充電を中止して下さい。
8.☆放電・走行・飛行時の注意

仕様を過度に超える放電・走行・飛行をした場合、異常発熱を起こしてシュリンクが破損(80℃以上)しショートして発火、液漏れ・破裂・火傷の危険がありますので注意して下さい。走行・飛行中にパワーが無くなったと感じたらすぐに走行・飛行を中止して下さい。走行出来なくなるまで使用するとバッテリーの寿命を縮めます。放電する場合は6V(7.2Vバッテリー)で放電を中止して下さい。また温度が下がった事を確認してすぐに充電して保管して下さい。

9.保管用充電と保管

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保管のために「5.保管用充電と保管」項目に従って保管して下さい。